こんにちは。《艦長》Allanです。日々のできごとや好きなものなどについて語ります。
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吾輩は猫である
ソニーのリーダーで,夏目漱石の「吾輩は猫である」を読んでいて,もうまもなく読了。大学生の頃だったか,少し読んだだけで,ずっと挫折していたのだけれど,この度,ようやく読み進めることができた本。今回は,なんとかラストまで読めそうだ。このよさが分からなかったなんて,もったいないことをした…とニヤニヤ笑いつつ読んでいる。何がいいって,迷亭君のキャラクターが可笑しい。先生のお家でグダグダしている迷亭君を,是非リアルで観てみたい。
で,何だか「異端審問」を思い出して,思わず吹いてしまったのがアイスキュロスのくだり。
昔し希臘にイスキラスと云う作家があったそうだ。この男は学者作家に共通なる頭を有していたと云う。吾輩のいわゆる学者作家に共通なる頭とは禿と云う意味である。なぜ頭が禿げるかと云えば頭の営養不足で毛が生長するほど活気がないからに相違ない。学者作家はもっとも多く頭を使うものであって大概は貧乏に極っている。だから学者作家の頭はみんな営養不足でみんな禿げている。さてイスキラスも作家であるから自然の勢禿げなくてはならん。彼はつるつる然たる金柑頭を有しておった。ところがある日の事、先生例の頭――頭に外行も普段着もないから例の頭に極ってるが――その例の頭を振り立て振り立て、太陽に照らしつけて往来をあるいていた。これが間違いのもとである。禿げ頭を日にあてて遠方から見ると、大変よく光るものだ。高い木には風があたる、光かる頭にも何かあたらなくてはならん。この時イスキラスの頭の上に一羽の鷲が舞っていたが、見るとどこかで生捕った一疋の亀を爪の先に攫んだままである。亀、スッポンなどは美味に相違ないが、希臘時代から堅い甲羅をつけている。いくら美味でも甲羅つきではどうする事も出来ん。海老の鬼殻焼はあるが亀の子の甲羅煮は今でさえないくらいだから、当時は無論なかったに極っている。さすがの鷲も少々持て余した折柄、遥かの下界にぴかと光った者がある。その時鷲はしめたと思った。あの光ったものの上へ亀の子を落したなら、甲羅は正しく砕けるに極わまった。砕けたあとから舞い下りて中味を頂戴すれば訳はない。そうだそうだと覗を定めて、かの亀の子を高い所から挨拶も無く頭の上へ落した。生憎作家の頭の方が亀の甲より軟らかであったものだから、禿はめちゃめちゃに砕けて有名なるイスキラスはここに無惨の最後を遂げた。
「猫」を読んでいて,亀に繋がったので,何だか妙に笑えてしまった。
アイスキュロス…亀に召されたんだなぁ~っていうか,本当にいたんだ。亀に召された人…などと思ってしまった。(実際には死因は諸説あるらしいけれどね)
で,何だか「異端審問」を思い出して,思わず吹いてしまったのがアイスキュロスのくだり。
昔し希臘にイスキラスと云う作家があったそうだ。この男は学者作家に共通なる頭を有していたと云う。吾輩のいわゆる学者作家に共通なる頭とは禿と云う意味である。なぜ頭が禿げるかと云えば頭の営養不足で毛が生長するほど活気がないからに相違ない。学者作家はもっとも多く頭を使うものであって大概は貧乏に極っている。だから学者作家の頭はみんな営養不足でみんな禿げている。さてイスキラスも作家であるから自然の勢禿げなくてはならん。彼はつるつる然たる金柑頭を有しておった。ところがある日の事、先生例の頭――頭に外行も普段着もないから例の頭に極ってるが――その例の頭を振り立て振り立て、太陽に照らしつけて往来をあるいていた。これが間違いのもとである。禿げ頭を日にあてて遠方から見ると、大変よく光るものだ。高い木には風があたる、光かる頭にも何かあたらなくてはならん。この時イスキラスの頭の上に一羽の鷲が舞っていたが、見るとどこかで生捕った一疋の亀を爪の先に攫んだままである。亀、スッポンなどは美味に相違ないが、希臘時代から堅い甲羅をつけている。いくら美味でも甲羅つきではどうする事も出来ん。海老の鬼殻焼はあるが亀の子の甲羅煮は今でさえないくらいだから、当時は無論なかったに極っている。さすがの鷲も少々持て余した折柄、遥かの下界にぴかと光った者がある。その時鷲はしめたと思った。あの光ったものの上へ亀の子を落したなら、甲羅は正しく砕けるに極わまった。砕けたあとから舞い下りて中味を頂戴すれば訳はない。そうだそうだと覗を定めて、かの亀の子を高い所から挨拶も無く頭の上へ落した。生憎作家の頭の方が亀の甲より軟らかであったものだから、禿はめちゃめちゃに砕けて有名なるイスキラスはここに無惨の最後を遂げた。
「猫」を読んでいて,亀に繋がったので,何だか妙に笑えてしまった。
アイスキュロス…亀に召されたんだなぁ~っていうか,本当にいたんだ。亀に召された人…などと思ってしまった。(実際には死因は諸説あるらしいけれどね)
by captain1701
| 2011-08-09 19:57
| 本